ウォーキングブリーチ 薬剤 に関して|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

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本町医院 竹村歯科の医療コラム

ウォーキングブリーチ 薬剤 に関して|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

ウォーキングブリーチ 薬剤 に関して

こんにちは!
本町医院 竹村歯科です✨
今日はウォーキングブリーチ 薬剤と言うテーマでお話ししたいと思います。

ウォーキングブリーチとは、
歯の内部から漂白を行う方法であり、
主に神経を取った(失活した)歯の変色を改善するために行われる治療法です。
通常のホワイトニングとは異なり、
歯の内部に薬剤を作用させて漂白を進めるのが特徴です。

神経を取った歯は、
時間の経過とともに変色することがあります。その原因として、
歯の内側に血液成分が残存することや、
根管治療時に使用した薬剤の影響などが挙げられます。
このような変色は、一般的なホワイトニング(歯の表面に薬剤を塗布する方法)では十分な効果が得られないことが多いため、
ウォーキングブリーチを行います。

ウォーキングブリーチの適応

ウォーキングブリーチは、以下のようなケースに適応されます。
1. 神経を取った後に変色した歯
• 根管治療を行った歯は、時間が経つにつれて内部から黒ずんでくることがあります。
2. 打撲などで神経が死んでしまった歯
• 外傷によって歯の神経が損傷し、内部で出血が起こると、歯が暗く変色することがあります。
3. 変色の原因が内因性のものである場合
• 外部の汚れ(コーヒーやタバコなど)による変色ではなく、歯の内部から生じた変色に適用されます。

一方で、虫歯が進行している場合や、歯が大きく欠けている場合、重度の根尖病変がある場合などは、ウォーキングブリーチが適応できないことがあります。その場合は、別の治療法(セラミック治療や被せ物など)を検討することになります。

治療の流れ

ウォーキングブリーチの治療は、基本的に数回に分けて行われるため、1回の処置で終了するわけではありません。以下に治療の流れを説明します。

1. 事前診査・診断
• まず、歯の変色の原因を特定するために、レントゲン検査や口腔内診査を行います。
• 根管治療が適切に行われているか確認し、根の先に病変がないかチェックします。

2. 歯の内部の清掃と薬剤の封入
• 変色した歯の詰め物(根管充填材の一部)を一部削除し、薬剤を入れるためのスペースを作ります。
• ウォーキングブリーチの薬剤(過酸化水素や過ホウ酸ナトリウムなどを主成分とする漂白剤)を歯の内部に封入します。
• その上から仮の詰め物をして、数日間かけて漂白作用を進めます。

3. 薬剤の交換(必要に応じて)
• 1週間ほど経過したら、漂白の効果を確認し、必要であれば薬剤を交換します。
• 通常、1〜3回程度の薬剤交換で適切な白さに調整できます。

4. 薬剤の除去と最終的な封鎖
• 目標とする白さに達したら、内部の薬剤を完全に除去し、根管内を密閉します。
• 最後に、変色しにくい**適切な詰め物(レジンやセラミックなど)**を用いて、歯をしっかりと封鎖します。

使用される薬剤

ウォーキングブリーチで使用される薬剤には、主に以下のようなものがあります。

1. 過ホウ酸ナトリウム(Sodium Perborate)
• 水と混ぜることで過酸化水素を放出し、歯を漂白する作用があります。
• 刺激が少なく、安全性が高いため、よく使用されます。

2. 過酸化水素(Hydrogen Peroxide)
• 高濃度のものを使用すると、強力な漂白作用がありますが、歯の内部組織にダメージを与えるリスクもあります。
• 最近では、過ホウ酸ナトリウムと併用されることが一般的です。

3. 過酸化尿素(Carbamide Peroxide)
• 低濃度で持続的に作用するため、通常のホワイトニングにも使用されます。
• ウォーキングブリーチでは、補助的に使用されることがあります。

当院では1.2を併用しております。

ウォーキングブリーチのメリットとデメリット

メリット

✅ 歯を削らずに白くできる
 → 被せ物(クラウン)やラミネートべニアと違い、自分の歯を残せます。
場合によっては併用することもあります。

✅ 比較的短期間で効果が出る
 → 通常、数週間〜1ヶ月程度で改善が見られます。

✅ 自然な白さを取り戻せる
 → 人工的な色ではなく、歯本来の透明感を保ちながら白くできます。

デメリット

⚠ 効果が一時的なことがある
 → 数年後に再び変色する可能性があり、その場合は再度ブリーチが必要です。

⚠ 強く漂白しすぎると脆くなる可能性がある
 → 低濃度の薬剤を使用し、慎重に処置する必要があります。

⚠ 詰め物の交換が必要になることがある
 → 治療後、漂白前の詰め物と色が合わなくなるため、新しく詰め直す場合があります。

まとめ

ウォーキングブリーチは、神経を取った後に変色した歯を、内部から薬剤で漂白する治療法です。歯を削ることなく、自然な白さを取り戻せる点が大きなメリットですが、効果が永久ではないため、定期的なメンテナンスが必要となる場合があります。

治療を行う前には、歯の状態をしっかりと診査し、適切な薬剤を選択することが重要です。ウォーキングブリーチを検討されている方は、まずご相談いただくことをおすすめします。

【監修】院長 元島慧 

○院長経歴

2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任

○参加セミナー
2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 
2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年  大森塾7期 (総合治療)修了
2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年  CREDセミナー (保存治療)修了
2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年  日本顎咬合学会認定医取得

所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医