歯医者で採血することってある?実は歯科治療でも血液を使うことがあります!|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

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本町医院 竹村歯科の医療コラム

歯医者で採血することってある?実は歯科治療でも血液を使うことがあります!|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

歯医者で採血することってある?実は歯科治療でも血液を使うことがあります!

こんにちは♪ 竹村歯科 本町医院です✨

「歯医者さんで採血することってあるんですか?」

こう聞かれると、少し驚く方も多いと思います。

採血といえば、内科や健康診断をイメージしますよね。

歯医者では虫歯を削ったり、歯石を取ったり、歯を抜いたりするのが一般的です。

そんな歯科医院で、なぜ採血が必要になるのでしょうか?

実は、歯科医療でも患者様の血液を採取することがあります。

しかも、単に病気を調べるためだけではありません。

最近では、患者様ご自身の血液を利用して、傷の治りや組織の再生をサポートする治療も行われています。

今回は、歯科医院で採血を行う理由や、どのような治療に使われるのかについてお話しします。

1. そもそも歯科医院で採血することはあるの?

結論からいうと、あります。

ただし、すべての歯科医院で行っているわけではありません。

一般的な虫歯治療や歯周病のクリーニングで、採血が必要になることはほとんどありません。

一方で、インプラント治療や口腔外科治療など、外科的な処置を行う場合には採血が必要になることがあります。

歯科医院で採血を行う主な目的は、大きく分けて2つです。

全身の健康状態を確認するための血液検査

患者様ご自身の血液を治療に利用するため

同じ採血でも、目的はまったく異なります。

特に最近の歯科医療では、後者の「血液を治療に利用する」という考え方が注目されています。

2. 歯科治療なのに血液検査が必要なの?

歯科治療と全身の健康状態は、実は深く関係しています。

例えば、インプラント治療を考えている患者様。

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術です。

そのため、骨や傷が正常に治る状態なのか、出血に関する問題がないかなどを確認することが大切になります。

特に注意したいのが、糖尿病です。

血糖コントロールが不良な場合、術後の感染や傷の治癒に影響する可能性があります。

また、肝機能や腎機能、貧血、血液の凝固に関する問題なども、治療内容によっては確認が必要になります。

ただし、インプラント治療を受ける方全員に採血が必要というわけではありません。

既往歴や服用している薬、手術の内容などによって判断します。

必要に応じて、かかりつけの内科の先生と連携することもあります。

歯だけを診るのではなく、患者様の全身状態まで考える。

安全な歯科治療には、こうした視点も欠かせません。

3. 自分の血液を使って骨や歯ぐきの治りをサポートする?

ここからは、少し専門的なお話です。

皆さんは「PRF」という言葉を聞いたことがありますか?

PRFとは、Platelet-Rich Fibrinの略で、日本語では「多血小板フィブリン」と呼ばれています。

簡単にいうと、患者様ご自身の血液から、血小板やフィブリンなどを多く含む成分を取り出し、治療に利用する技術です。

私たちの血液には、傷が治る過程で重要な役割を果たす成分が含まれています。

例えば血小板。

血小板には、出血を止めるだけでなく、組織の修復に関係する成長因子を放出する働きがあります。

また、フィブリンというタンパク質は、血液が固まる際に網目状の構造を作り、傷の治癒を支える足場になります。

PRFは、こうした血液の性質を利用したものです。

採取した血液を専用の遠心分離機にかけることで、治療に利用するフィブリンの塊などを作ります。

それを外科処置の際に使用することで、傷の治癒をサポートすることが期待されています。

自分の血液を使うというのは、少し不思議に感じるかもしれません。

しかし、もともと自分の体にある成分を利用するという点が、この治療の特徴です。

もちろん、自分の血液だから絶対に安全というわけではありませんし、採血や使用に伴うリスクがゼロになるわけでもありません。

4. PRFはどんな歯科治療で使われるの?

PRFが利用される代表的な場面をご紹介します。

① インプラント治療

インプラント治療では、顎の骨に人工歯根を埋め込みます。

その際、歯ぐきや骨の治癒が非常に重要になります。

PRFは、インプラント周囲の軟組織の治癒をサポートする目的で使用されることがあります。

ただし、PRFを使用すればインプラントの成功率が必ず上がる、というわけではありません。

効果は使用方法や治療条件によって異なり、長期的なインプラントの生存率を改善するかどうかについては、まだ十分な根拠があるとはいえません。

② 骨造成(GBR)

インプラントを埋入したくても、顎の骨が足りない患者様がいらっしゃいます。

そのような場合に行うのが骨造成です。

骨補填材や専用の膜などを使用し、骨が再生するための環境を整えます。

この際、PRFを補助的に使用することがあります。

PRFには創傷治癒をサポートする可能性がありますが、骨が大きく増えることまで保証されているわけではありません。

特に大きな骨欠損では、PRFだけで十分な骨造成ができるとは考えられていません。

骨造成の基本となる術式や材料を適切に選択することが大切です。

③ 抜歯後の傷の治癒

歯を抜いた後には、歯があった部分に穴が残ります。

この部分を抜歯窩(ばっしか)と呼びます。

通常は血液が固まって血餅(けっぺい)ができ、時間をかけて歯ぐきや骨が治っていきます。

PRFは、この抜歯窩に使用されることがあります。

研究では、抜歯後の痛みや腫れ、ドライソケットなどの合併症を減らす可能性が報告されています。

ただし、すべての患者様に必要な処置ではありません。

抜歯の難易度や全身状態などを考慮して判断します。

④ 歯周外科・歯周組織再生療法

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が失われることがあります。

こうした症例では、歯周組織再生療法を検討することがあります。

PRFは、その際の補助材料として研究されています。

一部の臨床研究では、歯周ポケットの改善や臨床的な付着の改善が報告されています。

ただし、骨欠損の形態や使用する材料によって結果は異なります。

PRFがあれば歯周病で失われた骨が元通りになる、という単純なものではありません。

5. PRFとPRPって何が違うの?

もう一つ、PRPという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。

PRPとは、Platelet-Rich Plasmaの略で、「多血小板血漿」と呼ばれています。

美容医療や整形外科などでも知られている技術です。

PRFとPRPは、どちらも患者様の血液に含まれる成分を利用する点では共通しています。

ただし、作製方法や得られる成分の状態に違いがあります。

なお、PRFにも液状のものがあり、PRPにもさまざまな調製方法があります。

どちらが優れているかを一概に決めることはできません。

治療目的に合ったものを選択することが重要です。

6. 採血って痛くないの?危険はないの?

「歯医者で採血する」と聞いて、一番気になるのはここかもしれません。

基本的には、健康診断などで行う一般的な静脈採血と同じように、腕の血管から血液を採取します。

針を刺す際の痛みはありますが、通常は短時間で終了します。

ただし、採血には一定のリスクがあります。

例えば、内出血、気分不良、迷走神経反射による失神などです。

まれに神経損傷などが起こることもあります。

また、採血した血液を治療に使用する場合には、適切な衛生管理や機器の取り扱いが欠かせません。

歯科医院で採血を行う際にも、十分な知識と技術、適切な体制が必要です。

。

7. PRFを使えば治療の成功率は上がるの?

ここは非常に大切な部分です。

新しい治療技術を聞くと、「それを使えば、より良い結果になるのでは?」と思いますよね。

確かに、PRFには期待できる部分があります。

実際に、抜歯後の痛みや軟組織の治癒、歯周外科治療の一部の指標について、有望な結果を示した臨床研究もあります。

しかし、すべての治療で効果が確立されているわけではありません。

特に、長期的な骨再生量やインプラントの生存率への影響については、慎重に考える必要があります。

また、PRFを使うことで、基本的な治療の質が不要になるわけではありません。

例えばインプラント治療であれば、正確な診断、適切な埋入位置、感染管理、術後のメインテナンスなどが重要です。

歯周病治療であれば、原因となるプラークや歯石の管理、適切な歯周基本治療が欠かせません。

新しい材料や技術は、あくまで治療を支えるための選択肢です。

それを使うこと自体が、治療の目的になってはいけないと思っています。

8. 歯科医療は「歯だけを治す時代」から変化している

歯科医療は、以前と比べて大きく進歩しています。

昔は、虫歯になったら削る。神経まで進行したら神経を取る。歯を残せなければ抜く。

そうした治療が中心だった時代もありました。

もちろん、現在でも必要な治療です。

ただ、今はそれだけではありません。

歯の神経をできるだけ保存する歯髄保存療法。

失われた歯周組織の再生を目指す歯周組織再生療法。

骨が不足している部分に対する骨造成。

そして、今回ご紹介したPRFのように、患者様ご自身の血液を治療に活用する技術もあります。

歯科医療の選択肢は、少しずつ広がっています。

私自身、歯科治療で大切なのは、新しい技術をただ取り入れることではないと考えています。

その治療が本当に患者様に必要なのか。

従来の治療と比較して、どのようなメリットがあるのか。

逆に、どのような限界やリスクがあるのか。

そうしたことを理解したうえで、治療を選択することが大切です。

まとめ|歯医者で採血するのには、ちゃんと理由があります

歯科医院で採血をするというと、意外に感じる方も多いと思います。

しかし、実際には全身状態を確認するための血液検査や、患者様ご自身の血液を利用した治療など、さまざまな目的があります。

特にPRFは、抜歯やインプラント、歯周外科などで傷の治癒をサポートする可能性がある技術として研究されています。

ただし、すべての治療に必要なわけではありませんし、使用すれば必ず良い結果が得られるものでもありません。

大切なのは、患者様一人ひとりのお口の状態や全身の健康状態に合わせて、適切な治療を選ぶことです。

竹村歯科 本町医院では、歯だけでなく、お口全体の健康や将来的な予後まで考えた診療を大切にしています。

インプラント治療や骨造成、歯周病治療などについて気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

「なぜこの治療が必要なのか」を患者様自身に理解していただくこと。

それも、私たち歯科医師の大切な仕事だと思っています。

※PRFの臨床効果は適応や作製方法によって異なります。また、PRF等の血液由来材料を使用する際には、関連法令・指針に基づく実施体制の確認が必要です。本記事は一般的な歯科医療の解説であり、当院でPRFを実施していることを示すものではありません。

【監修】 院長 元島慧

院長経歴

2012年 歯学部卒業

2016年 大阪市内にて勤務

2020年 竹村歯科 本町医院院長就任

参加セミナー

2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了

2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 

2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了

2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了

2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了

2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加

2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了

2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了

2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了

2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了

2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了

2018年  大森塾7期   (総合治療)修了

2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了

2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了

2021年  CREDセミナー (保存治療)修了

2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得

2024年   General endo所属

2025年   FDP臨床研修会所属

2026年  小濵先生インプラントコース参加

所属学会

日本臨床歯科学会

日本顎咬合学会 認定医

日本顕微鏡歯科学会

臨床歯科麻酔管理指導医