咬み合わせは歯だけの問題ではありません ~咬合治療(咬合再構成)で「長く使えるお口」を目指す~|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

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本町医院 竹村歯科の医療コラム

咬み合わせは歯だけの問題ではありません ~咬合治療(咬合再構成)で「長く使えるお口」を目指す~|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

咬み合わせは歯だけの問題ではありません ~咬合治療(咬合再構成)で「長く使えるお口」を目指す~

こんにちは♪

本町医院 竹村歯科です!

さてみなさん、今回はかみ合わせ(咬合)についてです。

 

「歯が欠けやすい」
「何度治療しても同じ歯が悪くなる」
「顎が疲れる」
「朝起きると歯が痛い」
「詰め物や被せ物がよく外れる」

このようなお悩みがある方は、歯そのものではなく「咬み合わせ(咬合)」に原因があるかもしれません。

虫歯や歯周病はもちろん大切な治療ですが、それだけでは根本的な解決にならないことがあります。

そこで重要になるのが**咬合治療(咬合再構成)**です。

今回は「咬み合わせとは何か」「なぜ治療が必要なのか」「犬歯誘導や臼歯離開咬合とは何か」について、患者様にも分かりやすく解説します。

そもそも咬み合わせとは?

咬み合わせとは、上下の歯がどのように接触しているかということです。

しかし実際には、

* 歯
* 歯ぐき
* 顎の骨
* 顎関節
* 咀嚼筋(噛む筋肉)
* 舌
* 唇

これら全てがバランスよく働いて初めて、快適に噛める状態になります。

つまり、咬み合わせは単に「歯並び」だけではありません。

お口全体の機能を左右する、とても重要な要素なのです。

悪い咬み合わせで起こること

咬み合わせのバランスが崩れると、一部の歯だけに強い力が集中します。

例えば、

* 歯が割れる
* 詰め物・被せ物が外れる
* セラミックが欠ける
* インプラントに過度な負担がかかる
* 歯周病が進行しやすくなる
* 歯が揺れる
* 歯がすり減る
* 知覚過敏になる
* 顎関節症の原因になることがある

など、多くのトラブルにつながります。

「毎回同じ歯が悪くなる」という患者様は、咬み合わせが原因になっていることも少なくありません。

歯は垂直の力には強い

歯は非常によくできた構造をしています。

噛む時の**真っすぐ下から上への力(垂直方向)**には非常に強くできています。

しかし、

* 横から押される力
* ねじれる力
* 引っ張られる力

にはあまり強くありません。

そのため、横揺れするような咬み合わせが続くと、

歯や歯を支える骨に大きな負担がかかってしまいます。

犬歯誘導とは?

咬合治療でとても大切な考え方の一つが

犬歯誘導(Canine Guidance)

です。

犬歯は前から3番目にある、尖った歯です。

実はこの犬歯には大切な役割があります。

横に歯ぎしりした時のガイド役

人は食事中だけでなく、

* 歯ぎしり
* 食いしばり
* 横方向への動き

を無意識に繰り返しています。

この時に理想的なのは、

犬歯だけが接触して、奥歯が離れる状態です。

これを

犬歯誘導

と呼びます。

なぜ犬歯が重要なの?

犬歯には特徴があります。

* 根っこが長い
* 骨にしっかり支えられている
* 横方向の力に比較的強い
* 感覚が鋭く、強すぎる力をコントロールしやすい

つまり、

横に動いた時は犬歯が働くことで、奥歯を守っている

のです。

まさに「お口の安全装置」と言える存在です。

臼歯離開咬合とは?

もう一つ重要なのが

臼歯離開咬合(Posterior Disclusion)

です。

これは、

横に顎を動かした時に奥歯が離れる咬み合わせ

のことです。

つまり、

犬歯が先に当たり、

奥歯は接触しなくなる状態です。

なぜ奥歯を離すの?

奥歯は噛む力には非常に強いですが、

横からこするような力には弱い構造です。

もし横に動いた時も奥歯同士が当たり続けると、

* 歯が欠ける
* 咬耗する
* セラミックが割れる
* インプラントに負担がかかる
* 歯周組織へダメージが加わる

など様々な問題が起こります。

そのため、

横方向では奥歯を休ませる

ことが理想なのです。

これが臼歯離開咬合という考え方です。

咬合再構成とは?

咬合再構成とは、

失われた咬み合わせ全体をもう一度設計し直す治療

です。

例えば、

* 歯がたくさん失われている
* 被せ物がバラバラに入っている
* 噛む高さが低くなっている
* 全体的にすり減っている
* 咬み合わせが大きく崩れている

このような場合、

一本だけ治療しても根本的な改善にはなりません。

そこで、

お口全体を診査・診断し、

理想的な咬み合わせを設計してから治療を行います。

家で例えると…

咬合再構成は、

傾いた家をイメージすると分かりやすいです。

壁だけ直しても、

土台が傾いていればまた壁にヒビが入ります。

しかし、

基礎からしっかり整えれば、

家全体が長持ちします。

歯も同じです。

一本だけではなく、

全体のバランスを整えることが非常に大切なのです。

咬合治療で行うこと

患者様によって異なりますが、

主に次のようなことを行います。

* 精密な口腔内診査
* レントゲン・CT撮影
* 顔貌や顎の位置の確認
* 咬み合わせの分析
* 模型診断
* 必要に応じてマウスピース(スプリント)治療
* 仮歯で咬み合わせを確認
* 被せ物やインプラント治療
* 必要に応じて矯正治療

一度にすべてを行うのではなく、

少しずつ確認しながら治療を進めます。

咬合治療は「削る治療」ではありません

「咬み合わせを治す」と聞くと、

歯をたくさん削るイメージを持たれる方もいます。

しかし現在は、

できるだけ歯を残すことを第一に考えます。

必要最小限の調整を行いながら、

矯正治療や補綴治療、インプラント治療などを組み合わせて、患者様一人ひとりに合った咬み合わせを目指します。

咬み合わせは一生変化します

咬み合わせは完成して終わりではありません。

年齢とともに、

* 歯がすり減る
* 歯周病で歯が動く
* 被せ物が摩耗する
* 歯ぎしりの影響を受ける

など、少しずつ変化していきます。

そのため、定期的なメインテナンスで咬み合わせを確認し、必要に応じて微調整することが大切です。

まとめ

咬合治療(咬合再構成)は、単に「噛めるようにする治療」ではありません。

歯を長持ちさせ、お口全体を健康な状態で維持するための土台をつくる治療です。

理想的な咬み合わせでは、

* 食事を快適に楽しめる
* 歯や被せ物が長持ちしやすい
* 歯周組織への負担を減らせる
* 顎への負担を軽減できる
* 将来的なトラブルのリスクを抑えられる

といった多くのメリットが期待できます。

また、犬歯誘導によって横方向の動きを犬歯が受け持ち、臼歯離開咬合によって奥歯への不要な横の力を避けることは、咬合治療の基本的な考え方の一つです。ただし、すべての患者様に同じ咬合様式が最適とは限らず、歯並びや顎関節の状態、歯周組織の健康状態などを総合的に評価したうえで、それぞれに適した咬み合わせを設計することが重要です。

「何度も同じ歯が悪くなる」「治療を繰り返している」「噛みにくさや顎の疲れが気になる」という方は、歯だけを見るのではなく、咬み合わせ全体を診断することが問題解決への第一歩になるかもしれません。

当院では、一本の歯だけでなく、お口全体のバランスを大切に考えながら、患者様が長くご自身の歯で快適に過ごせるよう、精密な診査・診断に基づいた咬合治療をご提案しています。未来の健康を守るためにも、気になる症状がある方はぜひお気軽にご相談ください。

【監修】院長 元島慧 

○院長経歴

2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任

○参加セミナー
2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 
2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)
2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年  大森塾7期 (総合治療)修了
2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年  CREDセミナー (保存治療)修了
2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年  日本顎咬合学会認定医取得

所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医