歯性感染症について|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

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本町医院 竹村歯科の医療コラム

歯性感染症について|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

歯性感染症について

こんにちは!
本町医院 竹村歯科です!
9月に入りましたね。
暑い夏もそろそろ終わり!
かと思いきやまだまだ、暑い日が続きそうですね。

今回は歯性感染症についてお話しします。
歯性感染症とはその名の通り歯からくる感染症のことですが、
そもそもまず感染症とは、組織内の病原性微生物が侵入し増殖していくことです。

急速に増殖する細菌は、発赤、腫れ、膿の形成、痛みなどの局所症状を伴う「急性感染症」を引き起こします。
急性感染症では、一般的に発熱を伴う可能性があります。

一方の「慢性感染症」では、細菌はゆっくりと増殖します。
その場合患者様はより病変が比較的均等に広がっている状態である「びまん性」の症状を示すか、反対に発症しているにもかかわらず症状がない状態の「無症候性」になることもあるのです。
そのため、慢性感染症の場合は抗生物質での治療がはるかに難しく、効果が遅れるか、効果が見られない場合さえあります。

では、歯性感染症について説明していきます。

歯性感染症とは虫歯や歯周病が原因で、
細菌性の炎症が顎の周囲の組織まで波及してしまう病気のことです。
原因菌は複数の細菌によるもので、
好気性菌、ならびに嫌気性菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、紡錘菌、大腸菌、肺炎菌、口腔スピロヘータなどです。
深部の感染症では嫌気性菌の混合感染が多く認められます。
ただし、細菌が生体内に生息していても、
すぐに感染症が発生するわけではありません。口の中には様々な菌が常在しますが通常は無害です。
   感染症は侵入した細菌の量や毒力が体の抵抗力を上回った場合に成立します。
抵抗力が弱まる原因として疲労、栄養失調、アルコール摂取、糖尿病などの代謝疾患、リウマチなどの膠原病とステロイド剤の使用、悪性腫瘍、ウイルス感染、免疫抑制剤や抗がん剤の使用など様々な要因がが挙げられます。
したがって、これらに該当される方は歯科治療や口腔清掃がさらに重要となります。

感染経路は大きく分けて2つあります。
1つ目は虫歯になり歯の神経まで進行すると、
そこから歯根と呼ばれる歯の根や、
歯槽骨と呼ばれる歯を支える骨、
さらにその周囲の筋肉、組織隙という隙間、
顎の骨までおよぶ経路です。

2つ目は歯と歯肉の間の歯周ポケットから細菌が侵入して、虫歯のときと同様に周囲の組織まで感染がおよぶ経路です。

 以上の経路から歯槽骨炎・顎骨骨膜炎・顎骨骨髄炎・蜂窩織炎・歯性上顎洞炎といった歯性感染症を引き起こすのです。
どれも深刻な病気であり、38℃以上の発熱や倦怠感、食欲不振といった全身症状を伴うことも珍しくありません。
とくに蜂窩織炎の重症例では、呼吸困難や肺に膿がたまる膿胸、縦隔炎などで命の危険に晒されるリスクもあるため十分な注意が必要です。

口腔感染症の蔓延の初期にみられる兆候は、リンパ節の腫れ、局所的な腫れ、痛みです。
患者様は、以下の兆候と38度を超える発熱の症状を感じた場合は歯性感染症の疑いがあります。
* 痛み/嚥下(えんげ)困難(呼吸障害のリスク)
* 顕著なギャップの難しさ(開口障害)
* はっきりと話すことができない(気道の脅威を示している可能性があります)
* 錯乱(呼吸困難の兆候)
* 口底または輪状部の腫れ/硬化
* 顕著な軟部組織の腫れや顔の赤み
* 喉の発赤または腫れ
* 不自然な目
* ヨークアーチの上または下顎の筋の下の顕著な腫れ
* 口蓋垂の逸脱
歯性感染症は炎症がどの程度波及しているかにより、それぞれ必要に応じた検査や治療が実施されます。
安静と、内服の抗生物質で軽快するものもあれば、入院、点滴、膿瘍の切開手術が必要になる重症なものまでさまざまです。
症状の大小に関わらず、炎症が治まったら、
原因となる歯の処置が必要です。
歯の根の治療を行うかもしくは、抜歯が多くなります。
炎症がひいたからといって放置していると、
再発したり、細菌が顎の骨の中に入り込み、
慢性の骨髄炎となり、治療がさらに困難になる可能性ももあるので注意が必要です。

もし、歯性感染症かもしれないと感じた場合は当院までご連絡ください。

【監修】院長 元島慧 

院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
参加セミナー
2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 
2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年  大森塾7期 (総合治療)修了
2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年  CREDセミナー (保存治療)修了
2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年  日本顎咬合学会認定医取得

所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医