口内炎ができやすい人②|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

〒541-0053大阪府大阪市中央区本町4-5-7
サンドール本町ビル 1階・2階 本町駅徒歩2分
電話のアイコン06-6264-5510
ヘッダー画像

本町医院 竹村歯科の医療コラム

口内炎ができやすい人②|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

口内炎ができやすい人②

みなさん、こんにちは!

竹村歯科 本町医院です。

過ごしやすい季節になってきましたね 🙂 

 

今回は、「口内炎ができやすい人②」ということで、説明させていただこうと思います。

よろしくおねがいいたします!

ストレスと生活習慣の影響
精神的ストレス

現代社会において、精神的ストレスは口内炎の主要な原因の一つとなっています。ストレスは免疫機能を低下させるだけでなく、自律神経のバランスを乱し、唾液の分泌量や質を変化させます。唾液には口腔内を清潔に保つ重要な働きがあるため、その機能が低下すると口内炎のリスクが高まります。

また、ストレスにより無意識に口の中を噛んだり、歯ぎしりや食いしばりが増加したりすることで、物理的な刺激による口内炎も発症しやすくなります。慢性的なストレス状態では、これらの要因が複合的に作用し、口内炎を繰り返しやすい状態を作り出します。

睡眠不足と生活リズムの乱れ

十分な睡眠は免疫機能の維持と粘膜の修復に不可欠です。睡眠不足や質の悪い睡眠では、成長ホルモンの分泌が減少し、組織の修復機能が低下します。また、睡眠不足はストレスホルモンの分泌を増加させ、免疫機能をさらに低下させる悪循環を引き起こします。

不規則な生活リズムも体内時計を乱し、免疫機能や粘膜の修復リズムに悪影響を与えます。夜勤や交代勤務、時差ボケなどにより生活リズムが乱れると、口内炎の発症リスクが高くなることが知られています。

口腔内環境と細菌バランス

口腔内細菌叢の変化

口腔内には数百種類の細菌が存在し、通常は善玉菌と悪玉菌がバランスを保っています。しかし、免疫力の低下や口腔衛生の悪化により、このバランスが崩れると、病原性の高い細菌が増殖し、口内炎の発症リスクが高まります。

抗生物質の使用も口腔内細菌バランスを乱す要因となります。必要な治療ではありますが、善玉菌も同時に減少するため、一時的に口腔内環境が悪化し、口内炎や口腔カンジダ症などを引き起こすことがあります。

唾液の質と量の変化

唾液は口腔内の清浄作用、抗菌作用、pHの調整、粘膜の保護などの重要な機能を持っています。加齢、薬物の副作用、病気、ストレスなどにより唾液の分泌量が減少したり、質が変化したりすると、これらの機能が低下し、口内炎が発症しやすくなります。

特にドライマウス(口腔乾燥症)の状態では、口腔内の自浄作用が著しく低下し、細菌の繁殖が促進されます。また、唾液による粘膜の保護作用も失われるため、小さな刺激でも口内炎を引き起こしやすくなります。

遺伝的要因と体質

家族性の傾向

口内炎のできやすさには遺伝的要因も関与しています。家族内で口内炎を繰り返す人が多い場合、遺伝的な体質が影響している可能性があります。特にアフタ性口内炎では、HLA(ヒト白血球抗原)という免疫に関わる遺伝子の特定のタイプを持つ人で発症しやすいことが報告されています。

ただし、遺伝的要因があっても必ずしも口内炎を発症するわけではなく、環境要因や生活習慣との相互作用により発症リスクが決まります。つまり、体質的に口内炎ができやすい人でも、適切な予防策により発症を抑制することが可能です。

粘膜の特性

個人により口腔粘膜の厚さや強度、修復能力などに違いがあります。生まれつき粘膜が薄く、外部刺激に弱い体質の人は、口内炎を発症しやすい傾向があります。また、粘膜の修復速度が遅い人では、小さな傷が治りにくく、口内炎として発症しやすくなります。

女性では、ホルモンバランスの変化により粘膜の状態が変化することがあります。月経周期や妊娠、更年期などのホルモンの変動期には、口内炎が発症しやすくなることが知られています。

 

薬物と医学的要因

薬物の副作用

一部の薬物は副作用として口内炎を引き起こすことがあります。抗がん剤、免疫抑制剤、一部の抗生物質、非ステロイド性抗炎症薬などが代表的です。これらの薬物は免疫機能を抑制したり、粘膜の修復を阻害したりすることで口内炎のリスクを高めます。

また、利尿剤や抗うつ薬などは唾液分泌を減少させる副作用があり、間接的に口内炎のリスクを高めます。薬物治療中に口内炎が頻発する場合は、医師と相談して代替薬の検討や対症療法について話し合うことが重要です。

基礎疾患との関連

糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、HIV感染症などの基礎疾患は、免疫機能の低下や栄養吸収障害により口内炎のリスクを高めます。また、がん治療中の患者では、治療による免疫抑制や粘膜炎により重篤な口内炎が発症することがあります。

これらの基礎疾患がある場合は、口腔ケアの重要性が特に高く、専門医と連携した包括的な管理が必要になります。適切な全身管理と口腔ケアにより、口内炎の発症を予防し、生活の質を向上させることが可能です。

 

【監修】院長 元島慧 

○院長経歴

2012年 朝日大学歯学部卒業

2016年 大阪市内にて勤務

2020年 本町医院 竹村歯科院長就任

○参加セミナー

2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了

2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 

2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了

2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了

2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了

2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加

2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了

2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了

2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了

2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了

2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了

2018年  大森塾7期 (総合治療)修了

2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了

2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了

2021年  CREDセミナー (保存治療)修了

2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得

2022年  日本顎咬合学会認定医取得

所属学会

日本臨床歯科学会

日本顎咬合学会 認定医

日本顕微鏡歯科学会

臨床歯科麻酔管理指導医