フロス vs 歯間ブラシ どっちが効果的?歯科医が徹底解説!
こんにちは😃
本町医院 竹村歯科です!
さて、皆さんの中で、歯みがきは毎日欠かさないけれど、
「フロスや歯間ブラシは使っていない」という方は意外と多いのではないでしょうか。
実は、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れの6割以上が落としきれないと言われています。
そんな“歯と歯の間”のケアに欠かせないのが「フロス」と「歯間ブラシ」です。
しかし、患者様からよく聞かれるのがこんな質問。
「フロスと歯間ブラシ、どっちを使えばいいの?」
「使うと出血するけど、大丈夫?」
「毎日やらないとダメ?」
そこで今回は、フロスと歯間ブラシの違い、
選び方、使い方のコツまで、
プロの視点から詳しく解説していきます。
⸻
①なぜ歯と歯の間のケアが必要なの?
歯と歯の間には、食べかすやプラーク(歯垢)がたまりやすく、歯ブラシの毛先だけでは届きにくい場所です。そのままにしておくと、むし歯や歯周病の原因となる細菌が増殖してしまいます。
特に歯周病は、最初は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまう“沈黙の病気”とも言われています。歯と歯の間のケアは、見えないところの予防の第一歩です。
⸻
②フロスとは?どんな人におすすめ?
フロスは、細い糸を歯と歯の間に通し、
プラークや食べかすを取り除く清掃道具です。
持ち手のついた「ホルダータイプ」と、
両手で操作する「糸巻きタイプ」があります。
フロスは特に次のような方におすすめです。
• 歯と歯の間が狭い方
• むし歯のリスクが高い方
• 矯正治療中や補綴物が少ない方
• 若年層(10〜30代)の方
フロスは歯ぐきのすぐ下まで入り込めるため、初期のむし歯予防には非常に効果的です。
使い慣れるまでは少しコツがいりますが、
慣れてしまえば1〜2分で全体をケアできます。
⸻
③歯間ブラシとは?どんな人に向いている?
歯間ブラシは、先端にブラシがついた小さな棒状の道具で、歯と歯のすき間に差し込んで使います。サイズ展開が豊富で、歯ぐきが下がってすき間ができた部分や、被せ物・ブリッジがある場所にも使いやすいのが特徴です。
歯間ブラシがおすすめの方は次のようなタイプです。
• 歯ぐきが下がって歯と歯の間にすき間がある方
• 中高年以降の方
• ブリッジやインプラントがある方
• 歯周病の既往がある方
歯間ブラシは、すき間にしっかりフィットさせることで、プラークを効率よく落とせます。ただし、すき間に合わないサイズを使うと、かえって歯ぐきを傷つけてしまうことがあるため注意が必要です。
⸻
④出血するのは大丈夫?
初めてフロスや歯間ブラシを使ったときに、「血が出て不安になった」という声をよく聞きます。ですが、これは歯ぐきに炎症が起きているサインかもしれません。
健康な歯ぐきであれば、フロスや歯間ブラシを使っても基本的には出血しません。出血があるのは、そこにプラークがたまって歯ぐきが腫れている証拠です。
正しいケアを続けていると、通常は1週間ほどで出血は治まります。もし長期間続く場合や痛みがひどい場合は、歯科医院でのチェックをおすすめします。
⸻
⑤毎日やるべき?頻度の目安
理想的には、1日1回、夜の歯みがき前または後に使用するのがベストです。夜は唾液の分泌が減り、口の中が乾燥して細菌が増えやすいため、寝る前の清掃は非常に重要です。
最初は週に2〜3回でも構いません。無理せず続けることが大切なので、まずは「毎日少しずつ」「3日坊主でもいいから再開する」がポイントです。
⸻
⑥フロスと歯間ブラシ、どっちを使えばいいの?
結論としては、人によって適した道具が異なります。
歯と歯の間が狭く、若年層やむし歯のリスクが高い方には「フロス」。
歯周病の既往がある方や、すき間が広がっている方、ブリッジなどがある方には「歯間ブラシ」。
また、必要に応じて両方使い分けるのも非常に効果的です。
自分に合ったケア方法が分からない場合は、ぜひ歯科医院で相談してください。実際にお口の状態を診て、適切な道具やサイズ、使い方をアドバイスいたします。
⸻
⑦まとめ
正しく使えば、未来の歯が変わります
フロスや歯間ブラシは、日々のケアで目に見える変化を感じにくいため、つい後回しにされがちです。しかし、将来むし歯や歯周病で歯を失わないための重要な習慣です。
「使うのが面倒」「よくわからない」「時間がない」——
そんな声も理解できます。でも、1日1回たった数分のケアで、大切な歯を守れるとしたら、やってみる価値は大いにあるはずです。
歯みがきに「ひと手間」プラスするだけで、お口の健康は格段に変わります。今日から、未来の自分のために、フロスや歯間ブラシを取り入れてみませんか?
【監修】院長 元島慧
○院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
○参加セミナー
2016年 大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年 明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了
2017年 i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年 大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年 山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年 山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年 大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年 牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年 ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年 ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年 第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年 大森塾7期 (総合治療)修了
2019年 大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年 山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年 CREDセミナー (保存治療)修了
2022年 臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年 日本顎咬合学会認定医取得
所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医