虫歯の進行度と治療パート2
こんにちは♪竹村歯科本町医院です!
今回は先日の続きで虫歯の進行度と治療についてお伝えします。
④C3(神経まで達した虫歯)
虫歯が歯髄(神経)にまで進行した状態です。
神経が生きている状態では何もしなくても
ズキズキ激しい痛みを感じます。
心臓の鼓動に合わせたような痛みを感じです。ゆっくり進行した場合などは痛みを感じないこともあります。
治療内容は根管治療+土台の作製+かぶせ物です。
虫歯が歯の神経まで達しているため、神経を取り除かなければいけないです。(状態によって保存できる場合もあります。)その場合根管治療という歯の根っこの中の治療を行った後、かぶせ物を装着するために歯の根っこに土台を作製しかぶせ物を作製していきます。
そのため、治療期間は1か月以上かかる場合がほとんどです。
★治療手順★
保険治療の場合
虫歯部分と神経の除去→歯の根っこ内の清掃→薬をつめる→歯とかぶせ物をつなぐ土台を作製し形を作る→型取りし、かぶせ物作製→金属のかぶせ物を装着の流れで治療を行います。
・根管治療後のメタルインレー・アンレー・クラウン修復のメリット
最低限咬むなどの生活に支障がなく、削れにくいです。
・根管治療後のメタルインレー・アンレー・クラウン修復のデメリット
精度が低いです。
材料に制限があり経年的に虫歯や歯周病のリスクが高まります。
銀色で見た目が目立ちます。
金属アレルギーを起こしてしまうリスクがあります。
自費治療の場合
治療手順は精密根管治療+ファイバーポストコア(土台)+セラミック、ジルコニアなどのかぶせ物です。
〜保険治療での根管治療と
自由診療における精密根管治療の違い〜
保険の根管治療と精密根管治療では使用できる機材や材料に大きな差があります。
精密根管治療ではマイクロスコープ等を用い、より精密に歯の根の状態を確認することが出来ます。またラバーダム等を使用し、再感染を予防できる環境で治療を行うことが出来ます。
また、根管治療では治療にファイルという器具を使用しますが、このファイルも種類が非常多く、精密根管治療ではニッケルチタンファイルなど精度の高い器具を用いて治療を行うことが出来るので感染部分の取り残しをしてしまう可能性が低くなり、本来の根管の形を保全できます。
最後に、保険の根管治療では使用できないようなMTAセメントやバイオセラミックを精密根管治療では詰める薬として用いることが出来るため、より緊密に薬を歯の根に詰めることができ、再感染をしてしまうリスクを低くすることが出来ます。
詳しくは担当歯科医師にお尋ね下さい。
⑤C4(歯根まで達した虫歯)
歯のほとんどが無くなってしまい、
根の先に出来ている病巣には細菌が
巣くっている状態です。
体の免疫力が下がると急に腫れて
著しい痛みが出ます。
また、常に骨を溶かしているので
放置し続ければ根を支えている骨(歯槽骨)が
無くなり自然に根が抜けてしまいます。
この段階までくると、ほとんどの場合は歯を残すことはできません。
抜歯してブリッジや入れ歯、インプラントでの治療になります。
治療内容は歯を残すことができないため、
抜歯をします。抜歯してブリッジもしくは
入れ歯、インプラント、歯牙移植、矯正治療
での治療を行います。
★治療手順★
保険治療の場合
抜歯を行う→骨や歯肉の治る期間待って、
ブリッジか入れ歯を作製します。
・入れ歯、ブリッジ治療のメリット
費用が安いです。
・入れ歯、ブリッジ治療のデメリット
どちらも審美性、清掃しやすさ、
かみ合わせなど長期的な予後を
考慮して選択することができないです。
自費治療の場合
抜歯してブリッジ、入れ歯、インプラント、
歯牙移植、矯正治療
治療内容は保存できない場合抜歯を行います。
その後ブリッジや入れ歯、インプラントなどの歯の代替を入れていきます。
親知らずや過剰な歯などがある場合は、
歯牙移植が適応になる場合もあります。
また、抜歯の場所や周囲の歯の状況によって、矯正治療を行って欠損部位を補うこともできます。
流れとしては抜歯し、
骨や歯肉の治るのを待ち、
ブリッジや入れ歯やインプラント(抜歯と同時に行えるケースもあります)、を行います。
また状況によっては骨を作ったり、
歯肉移植を行うことでより元のお口の状態に戻せるように治療をしていきます。
歯牙移植を行う場合は抜歯と同時に行います。
なお歯牙移植は保険適応になることもあります。
・自由診療での治療のメリット
自分に合ったもの選べます。
歯を削りたくない、
他の歯に負担をかけたくない、
代替えを入れず自分の親知らずなどを
使いたいなどを実現できるだけではなく、
審美性や清掃しやすさ、
かみ合わせなどの長期的な予後を
考慮したものを選べます。
・自由診療での治療のデメリット
期間がかかる場合や外科処置を
伴う場合があります。
保険治療に比べて費用がかかります。
保険の入れ歯、ブリッジと自費の入れ歯、ブリッジ、インプラントの比較
見た目:
抜歯後の歯肉や骨の状態にもよりますが、ブリッジ、インプラントは天然の歯に近い自然感のある状態に仕上げることが可能です。入れ歯は総入れ歯と部分入れ歯がありますが、総入れ歯は天然の歯の様な自然感を与えることができます。部分入れ歯は金属のばねが見えてしまう場合に審美性は劣ります。
噛み心地:
ブリッジや少数のインプラントは天然の歯に近い咬み心地になります。インプラントのみの場合や多数の場合は、インプラントには感覚受容器がないためしっかり咬めるけど、天然の歯で噛んだ感覚とは異なります。ブリッジやインプラントは咬む力も天然の歯に近いです。入れ歯は粘膜の上に乗せて咬みますので、天然の歯とは大きく異なります。しかし食事がとれないことや噛めないということではありません。
適応:
ブリッジは1~少数歯欠損。多数歯でも可能ですが、歯の角度や状態、力学的観点から特定の条件の時以外は長期的に機能させることが難しいと考えます。インプラントは1本から無歯顎まで適応できます。通常のかぶせ物を被せるものから入れ歯の下に入れるものまで様々なケースに適応できます。全身疾患や顎の骨の状態によって難しい場合もあります。入れ歯は1本から無歯顎まで適応できます。入れ歯の取り外しやわずらわしさ、心理的要件、ご希望によって入れ歯か固定性のものかを選択していただきます。適応に関しては一人一人お口の状態が異なるため、検査を行った上で治療方法をご説明しています。
以上のように状態によって様々な治療法がありますので当院では精密検査後治療相談をさせて頂く時間をお取りしております✨
お気軽にご相談ください♪
【監修】院長 元島慧
院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
参加セミナー
2016年 大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年 明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了
2017年 i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年 大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年 山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年 山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年 大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年 牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年 ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年 ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年 第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年 大森塾7期 (総合治療)修了
2019年 大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年 山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年 CREDセミナー (保存治療)修了
2022年 臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年 日本顎咬合学会認定医取得
所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医