摂食嚥下 その14
- 2024年11月1日
- 摂食嚥下
皆さん、こんにちは。
本町医院 竹村歯科です。
嚥下障害を予防するためには、食事や衛生面での配慮が大切です。
①飲み込みやすい食事を提供
ゼリー状やペースト状など本人の嚥下レベルに合わせた形状の食事を用意します。
肉などの口の中で噛み砕きづらい食べ物は、うまく噛み切れないまま飲み込んで窒息してしまう危険性があります。あらかじめ細かく切っておくなど、飲み込みやすい食事を提供します。
②介護食の種類
介護食は噛む力(咀嚼機能)や飲み込み力(嚥下機能)が低下した人を対象にして、噛みやすくやわらかく調理したもので、程度に合わせて分類されています。
i)きざみ食
食材を細かく刻むことで食べやすくしてある。
・簡単に噛める
・見た目や食感が残っている
→食欲につながる
・食事中 歯に挟まりやすい
→食後の口腔ケアが必要
ii)ソフト食
よく茹でたり煮込んだりして、やわらかくしてある。
・歯ぐきや舌でつぶせる
・ムース状から再形成することもある
・消化しやすい
iii)ミキサー食
食べ物をミキサーにかけてある。
・ペースト/ポタージュ状態
・噛まずに飲み込める
・胃腸にやさしい
・誤嚥防止のため粘度の調整が必要
・見た目で何かわかりにくい
iiii)ゼリー食
食べ物をミキサーにかけてから、寒天やゼラチンでやわらかく固めてある。
・喉の通りがいい
・誤嚥防止になる
③食事する環境・姿勢
食事に集中できるようにテレビを消すなど落ち着いて食べられる環境を整えます。
正しい姿勢で食べることも誤嚥防止につながります。
椅子に深く腰を掛け、背筋が伸びるように座るなど姿勢を整えます。
また食後すぐに横になると食べ物が逆流する恐れがあるため、しばらく座ったままで過ごすようにします。
④食べ方に注意
飲み込みやすいように口に入れる量を調整します。
特に汁物はむせやすいため注意が必要になります。
食べ物を口に入れ、よく噛んでから飲み込むように注意して、口の中が空になってから次のひと口を入れるようにします。
⑤口腔ケアを行う
毎食後きちんと歯磨きをすること、入れ歯の場合は外して洗浄するなど口の中を清潔に保つようにします。
口腔ケアができていないと、口の中の細菌が増殖して歯周病や誤嚥性肺炎になるリスクが高まります。
良い週末を。
監修】院長 元島慧
院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
参加セミナー
2016年 大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年 明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了
2017年 i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年 大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年 山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年 山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年 大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年 牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年 ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年 ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年 第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年 大森塾7期 (総合治療)修了
2019年 大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年 山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年 CREDセミナー (保存治療)修了
2022年 臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年 日本顎咬合学会認定医取得
所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医