オーラルフレイル|竹村歯科 本町本院|大阪本町の歯科クリニック

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医療コラム

オーラルフレイル|竹村歯科 本町本院|大阪本町の歯科クリニック

オーラルフレイル

こんにちは!

竹村歯科本町医院です。

本日は高齢化に伴い出てきたお口の中の問題についてお話ししていきたいと思います。

近年、日本は少子化が進行し、国民の3人に1人が65歳以上の高齢者という超高齢社会になってきました。

そこで厚生労働省は、2013年より推進している「健康日本21(第二次)」の基本的方針に、「健康寿命の延伸」をあげています。

健康寿命とは、日常生活に制限がなく、生活できる期間のことをさし、平均寿命と健康寿命の差を可能な限り縮めることが超高齢社会のわが国において重要な課題となっています。

そのなかで、”要介護”の主な要因であるフレイルが注目されているのです。

このフレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっており、日本語に訳すと「虚弱」「老衰」、脆弱」などという意味になります。

日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。

フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。

つまり、フレイルは可逆的(元に戻ることができる)であることが大きな特徴の一つです。

その為早めに気づき適切な対応をすることでより健康に近づくことができます。

そのフレイルの中の一つに日本語で「口の虚弱」と言う意味の、オーラルフレイルと呼ばれるものがあります。

口腔機能の些細な衰えを放置し、適切な対応を行わないことが、口腔機能のみならず、心身の機能低下に繋がることへの警鐘としてオーラルフレイルという概念が生じました。

日本歯科医師会では、オーラルフレイルを「老化に伴う様々な口腔の状態(歯数・口腔衛生・口腔機能など)の変化に、口腔健康への関心の低下や心身の予備能力低下も重なり、口腔の脆弱性が増加し、食べる機能障害へ陥り、さらにはフレイルに影響を与え、心身の機能低下にまで繋がる一連の現象及び過程」と定義しています。

老化は自然の摂理として起こる進行性の現象で、むせや食べこぼしといったオーラルフレイルの一つの症状も、“老化のはじめの一歩”と言えます。

では、老化(自然な衰え)とオーラルフレイルの違いは一体なんでしょうか?

老化とは年齢とともに生じる自然的な機能低下ですが、オーラルフレイルは社会的問題(外出回数の減少など)、精神心理的問題(うつうつとした気分を持つ機会の増加など)と複合して生じると言われています。

老年期になると、就業や子育てから離れて社会的な役割が変化し、生活圏が縮まり、生きがいの喪失が生活や健康に影響をもたらします。

また、加齢によるさまざまな機能低下により疾患や障害などを抱えている場合には、家庭内に閉じこもりがちとなり社会性が低下して、結果オールフレイルに繋がる事もあります。

そんなオーラルフレイルの始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥等ほんの些細な症状から始まります。

歯や口の機能が衰えると、話すことが減るだけでなく、栄養状態の悪化で筋力がやせ、体力が低下し外に出かけることが少なくなってしまいがちです。

健康長寿をかなえるためにも、些細な変化を見逃さず、歯やお口の機能を維持することは重要です。

健康寿命を伸ばすために大切なことは沢山ありますが、ここでは4つに絞ってお伝えします。

まず1つはお口の中を綺麗にすることです。

歯を失うとオーラルフレイルになりやすくなるため、お口の中をきれいに保ち、歯の喪失を予防しましょう。

また、口の中の汚れは、肺炎の原因になるため、きちん歯磨きをしてお口の中を綺麗に保ちましょう。

2つ目はお口の中を潤すことです。唾液が少なくなると口の中の汚れや細菌が停滞しやすくなったり、食べ物が飲み込みにくくなったりします。

なので、日頃から唾液腺マッサージや、お口をよく動かす、良く噛んで食べるなど唾液の分泌を促したり、保湿剤などを利用して口の乾燥を防ぎましょう。

3つ目はお口の筋トレです。「歌を歌う」「会話をする」「声を出して本や新聞を読む」など日常生活の中で口を十分に使うよう意識しましょう。

そして最後の4つめは定期検診に通うことです。

むし歯や歯周病で歯を失わないように、定期的な健診を受けましょう。

また、失ってしまった部分は、補うための歯科治療(かぶせ、ブリッジ、義歯など)を受け、お口を動かせる環境を作ることが大切です。

そうして、お口を健康に保ち、心身ともに健康に、長生きを目指しましょう。

皆様のお口が健康に保てるよう、竹村歯科のスタッフもしっかりとサポートさせて頂きますので、もし何かお困りごとや気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

院長経歴

2012年 朝日大学歯学部卒業

2016年 大阪市内にて勤務

2020年 竹村歯科 本町医院院長就任

参加セミナー

2016年  大阪SJCDエンドコース 修了

2017年  明海・朝日臨床審美コース 修了 

2017年  i6 Implant Education 第一期 修了

2017年  大阪SJCDベーシックコース 修了

2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース 修了

2017年  山田國晶先生主催CERIclub参加

2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース 修了

2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース

2018年  ADPR定位置埋入コース 修了

2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース 修了

2018年  第6期GPOレギュラーコース 修了

2018年  大森塾7期   修了

2019年  大阪SJCDレギュラーコース 修了

2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース 修了

2021年  CREDセミナー 修了

2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得

所属学会

日本臨床歯科学会

日本顎咬合学会 認定医

日本顕微鏡歯科学会

臨床歯科麻酔管理指導医