小児矯正と咬合育成の重要性 〜「成長期にしかできないこと」が未来の健康を守る〜|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

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本町医院 竹村歯科の医療コラム

小児矯正と咬合育成の重要性 〜「成長期にしかできないこと」が未来の健康を守る〜|本町医院 竹村歯科|大阪本町の歯科クリニック

小児矯正と咬合育成の重要性 〜「成長期にしかできないこと」が未来の健康を守る〜

こんにちは♪

本町医院 竹村歯科です。

今回は先日の勉強会にちなんだ小児矯正と咬合育成のお話しをさせて頂きます。

お子さまの歯並びやかみ合わせについて、「様子を見ていて大丈夫?」「大人の歯が生えてからで遅くない?」と悩まれる親御さんはとても多いです。

しかし、結論から申し上げると “小児矯正=成長期の力を味方につける治療” であり、大人になってからの矯正とは根本的に目的が異なります。

歯並びを整えるだけでなく、

● 顎の成長

● 鼻呼吸

● 舌の位置・飲み込み方

● 全身の姿勢

にまで影響するため、実は“お子さまの健康づくり”に直結する大切な医療です。

ここでは、小児矯正と咬合育成(かみ合わせを正しく育てること)の重要性を、できるだけわかりやすく解説します。

■ 小児矯正の目的は「成長のレールを正しく整えること」

大人の矯正は「生えそろった歯を動かしてきれいに並べる治療」です。

一方、小児矯正は 成長途中の骨や筋肉を正常な方向へ導く治療 です。

お子さまの顎はまだ柔らかく、骨の成長スピードも大きい時期。

このタイミングで適切な刺激を与えることで、

  • 顎が小さくて歯が並びきらない
  • 口呼吸で歯列が狭くなる
  • 舌癖で前歯が出たり、開咬になる
  • 片側でしか噛まず顔がゆがむ

といった問題を、 根本から改善できるチャンス が生まれます。

“歯だけを見る矯正”ではなく、

“体の成長を利用して発育を整える治療”

これが小児矯正です。

■ 咬合育成で何が変わるのか?

咬合育成の目的は、単に歯を並べるだけではなく 「正常な機能を育てる」 ことにあります。

● ①正しい呼吸(鼻呼吸)ができる

口呼吸の子どもは、顎の発育が不十分になりやすく、上顎が狭くV字型に。

さらに、いびき・睡眠の質の低下・姿勢の乱れにつながることもあります。

顎の成長を促すことで鼻腔が広がり、自然と鼻呼吸がしやすくなるケースも多いです。

● ②舌の位置が整い、飲み込みがよくなる

舌が低い位置にある“低位舌”は、

・前歯が開いてしまう「開咬」

・上顎の成長不足

・滑舌の問題

につながります。

装置とトレーニングで舌の正しい位置(スポット)を獲得すると、

歯並びが安定し、顔つきも整っていきます。

● ③左右バランスよく噛めるようになる

片側噛みがクセになると、顔の左右差や姿勢の歪みに発展することも。

咬合育成は噛み合わせのバランスを整え、全身の安定につながります。

● ④将来の矯正費用・抜歯リスクを下げる

早期に顎の成長を促せれば、大人になってから

  • 「抜歯が必要な矯正」を回避できる
  • 治療期間が短くなる
  • ワイヤー矯正の負担が少なくなる
    といったメリットもあります。

「小児矯正は高い?」と心配される親御さんもいますが、結果的に総治療費を抑えられるケースも多い のです。

■ 小児矯正を始めるベストタイミング

最適な時期はお子さまの症状によって異なりますが、目安としては…

● 6〜8歳

乳歯から永久歯へ生え替わりが始まるタイミング。

上顎の成長ピークに合わせ、拡大などの咬合育成が特に効果的です。

● 9〜11歳

成長スパートに入り、骨の成長操作がしやすい時期。

反対咬合・出っ歯・狭窄歯列など多くの症例で効果が期待できます。

もちろん「もっと早く診た方が良いケース」もあります。

例えば

  • 受け口(反対咬合)
  • 顎が極端に小さい
  • 指しゃぶり癖
  • 口呼吸が強い
  • 飲み込み方に問題(舌突出癖)

これらは 3〜5歳でも介入が必要になる場合 があります。

■ よくある質問にサクッと回答

Q. まだ乳歯なのに矯正は早くない?

→ 早すぎる心配より「適切な時期を逃す方がデメリットが大きい」です。

必要な治療かどうかは診察で明確に判断できます。

Q. 装置をつけるのが嫌がりませんか?

→ 最近の装置は違和感が少ないものも多く、

「思ったより平気でした」というお子さまがほとんどです。

Q. 運動や学校生活に影響は?

→ 基本的に問題ありません。むしろ鼻呼吸が整い、疲れにくくなる子も。

■ 小児矯正と咬合育成は「未来への投資」

歯並びは見た目だけでなく、

呼吸・睡眠・姿勢・集中力・全身の成長

にまで関係します。

特に成長期は、一生に一度しかありません。

この時期に

✔ 顎の成長の土台を整える

✔ 正しい呼吸・舌の位置を身につける

✔ 噛める・話せる・眠れる機能を作る

ことで、お子さまの将来の健康を守る“強力なサポート”になります。

もし気になるポイントが一つでもあれば、ぜひ一度ご相談ください。

診てみないとわからないことも多いので、気軽にチェックだけでも大歓迎です。

 

【監修】院長 元島慧 

○院長経歴

2012年 朝日大学歯学部卒業

2016年 大阪市内にて勤務

2020年 本町医院 竹村歯科院長就任

○参加セミナー

2016年  大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了

2017年  明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了 

2017年  i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了

2017年  大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了

2017年  山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了

2017年  山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加

2018年  大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了

2018年  牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了

2018年  ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了

2018年  ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了

2018年  第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了

2018年  大森塾7期 (総合治療)修了

2019年  大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了

2019年  山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了

2021年  CREDセミナー (保存治療)修了

2022年  臨床歯科麻酔管理指導医取得

2022年  日本顎咬合学会認定医取得

所属学会・スタディグループ

日本臨床歯科学会

日本顎咬合学会 認定医

日本顕微鏡歯科学会

臨床歯科麻酔管理指導医

大森塾

CERI Club

General endo

FDP