虫歯の進行度と治療
こんにちは♪
本町医院 竹村歯科です。
今回は虫歯の進行度と治療についてご説明します。
進行度はC0、C1、C2、C3、C4で分類できます。
この分類は歯科検診などで耳にしたことがあるかとは思います。
症状は段階に応じて異なります。
①C0(初期虫歯)
虫歯になりかけ”の状態です。
まだ症状が無く穴も開いていない状態です。
当然痛みはありません。
歯の表面を観察すると白っぽくなっており、
透明感がありません。
必ずしも治療をしないといけない状態ではないないです。
フッ素をぬって歯にミネラルを与え、
削らずに「自然治癒」を図るのがベストです。
正しい歯磨きをすればこれ以上進行はしません。これを放置するとさらに脱灰(菌が歯を溶かす事)が進行してC1の状態になります。
②C1(エナメル質の虫歯)
歯の表面のエナメル質が少し溶けた状態で、痛みはまだ感じません。
菌、虫歯の酸がエナメル質内にある状態です。きちんと歯磨きをするなどすれば進行しない場合もあります。
治療内容は虫歯の部分のみを取り除き、白いプラスチックの詰め物のコンポジットレジンを詰めます。
★治療手順★
保険治療の場合
治療回数1回、
虫歯除去→コンポジットレジン充填→
研磨の流れで治療を行います。
・コンポジットレジン修復のメリット
治療回数が少ないです。
削る量が少ないです。
白い詰め物を入れることが出来ます。
・コンポジットレジン修復のデメリット
経年的に変色や詰物の境に着色が起こります。
その境から虫歯になったりもします。
金属やセラミックと比較し経年的に削れていきます。
自由診療の場合
ダイレクトボンディング(DB)
治療内容は虫歯の部分のみを取り除き、白い詰め物で詰めます。
治療手順は治療回数1~2回、必要に応じて型取り→虫歯除去→ダイレクトボンディング→研磨の流れで治療を行います。
・ダイレクトボンディング(DB)のメリット
治療回数が少ないです。
削る量も少ないです。
保険と比べ、よりご自身の歯に調和した色と
形態の詰め物を入れることが出来ます。
保険で使う材料に比べ、
虫歯に強い材料で行います。
・ダイレクトボンディング(DB)のデメリット
保険治療でのコンポジットレジンと比較して
少なくなるものの、
経年的に変色や詰物の境に着色が起こり、
金属やセラミックと比較し経年的に
削れていくため部位や範囲を
考慮する必要がある
コンポジットレジンの保険治療と自由診療の違い:
自由診療であるダイレクトボンディングは、
時間をかけて治療でき材料に制限がないため、美しく精密にできます。
そのため、脱離や変色が少なく清掃性も良いので、虫歯や歯周病のリスク低減できます。
また治療箇所がほとんどわからないような色調に回復が可能であり、経年的に削れていくことを減らすこともできるため、保険と比べ長期的に美しく機能させることができます。
保険治療は失った部分の回復が目的の治療で、とりあえず咬めることを目的としているため、できるだけ長く使うことや天然の歯のような自然感などの要求には答えられないというのがデメリットです。
③C2(象牙質の虫歯)
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで進行した状態です。
甘いものや冷たいものがしみたり、痛みを感じることがあります。
浸食の深さによっては熱いものでも痛みや違和感を感じます。必ず治療が必要な状態です。
★治療手順★
保険治療の場合
・コンポジットレジン修復
こちらは虫歯が小さい場合に行います。
C1の時と同様の手順です。
・メタルインレー、クラウン修復
こちらは虫歯が大きい場合に行います。
虫歯や古い詰め物を除去し、
金属の詰め物やかぶせ物で覆っていきます。
虫歯、古い修復物除去→型取り→
金属の詰め物を装着の流れで治療を行います。
・メリット
最低限咬むなどの生活に支障ない
削れにくい
・デメリット
精度が低いです。
材料に制限があり経年的に
虫歯や歯周病のリスクが高まります。
銀色で見た目が目立ちます。
金属アレルギー引き起こすリスクがあります。
自由診療の場合
・コンポジットレジン修復(DB)
C1の時と同様です。
・セラミック修復、ジルコニア修復
治療内容は虫歯や古い詰め物を除去し、
かみ合わせ、歯磨きなどの清掃などを確認し、セラミックやジルコニアの詰め物やかぶせ物で覆っていきます。
治療手順は虫歯、古い修復物除去→清掃→型取り→セラミック、ジルコニア装着の流れで治療を行います。
・セラミック修復、ジルコニア修復のメリット
材料に制限なく行えるので精度が高く接着剤の劣化も
少なく虫歯や歯周病のリスクを下げることができます。
金属アレルギーのリスクがないです。
色や形態が天然の歯に近く美しいため、
審美性に優れます。
時間を十分に取れるため仮歯でかみ合わせや
清掃性を確認できます。
結果長持ちし再治療を少なくできます。
・セラミック修復、ジルコニア修復のデメリット
割れてしまうことがあります。
自由診療になり費用がかかります。
銀歯とセラミックの比較:
セラミック修復は銀歯と比較して天然の歯に近い透明感のある白さと形態を与えることができるだけではなく、奥歯においても銀歯よりかみ合わせを考慮したものができます。
銀歯は外してみると中が虫歯になっている場合が多く、その原因としてはセラミックと比較して適合精度が違うことや接着剤が劣化してしまうこと、銀歯が変形してしまうことから二次虫歯が起きやすくなっています。
銀歯は合金で銀と金、パラジウム、銅、インジウムなどで作られています。これらの金属がお口の中でイオン化して溶け出し胃や腸で吸収され血液で運ばれて皮膚などに金属アレルギーを起こす場合があります。お口の中で金属アレルギーが起こっている場合は、ピアスやネックレスなどのアクセサリーと比べわかりづらく特定するのが難しいので注意が必要です。
今回はここまでで続きはまたアップします。
虫歯でお困りの際はぜひお気軽にご相談下さい🎵
【監修】院長 元島慧
院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
参加セミナー
2016年 大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年 明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了
2017年 i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年 大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年 山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年 山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年 大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年 牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年 ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年 ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年 第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年 大森塾7期 (総合治療)修了
2019年 大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年 山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年 CREDセミナー (保存治療)修了
2022年 臨床歯科麻酔管理指導医取得
2022年 日本顎咬合学会認定医取得
所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医