義歯について
- 2024年7月22日
- 虫歯治療
こんにちは♪
本町医院 竹村歯科です。
とても暑い日が続いてますね🥵
熱中症にはお気をつけ下さい。
さて、歯を失った時の選択肢として
主に「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3種類となります。
それぞれメリット、デメリットがあります。
どれを選択するかは患者様次第なので、
もし歯を抜かなければいけなくなった時は
しっかりと考えて選んで頂きたいです。
今回は入れ歯について説明していきたいと思います。
入れ歯は、失ってしまった歯とその周囲(歯ぐきや粘膜など)を補うための人工で作られた装置を指します。
①入れ歯の種類
入れ歯は総入れ歯と部分入れ歯の2種類があり、さらに保険適用で作る入れ歯と自由診療で作る入れ歯があります。
総入れ歯は上の歯、または、下の歯の残りの歯が全くない状態を補う目的として、装着される入れ歯のことを言います。
部分入れ歯は、歯が部分的に失った場所と、それに伴って生じた歯周組織の欠損を補う目的として装着される入れ歯のことを言います。少数歯欠損から1歯残存に至るあらゆる欠損に適応しております。
②メリット、デメリット
入れ歯(義歯)のメリットとして
• 取り外し式でお手入れが簡単
• 治療期間が比較的短い
• 保険が適用されるものがある
• 外科手術が不要で全身疾患がある方・骨が痩せて少ないケースにも対応可
入れ歯(義歯)のデメリットとして
• 外れやすく、違和感がある
• 発音しづらい
• 固定式のものに比べると噛みづらい(天然の歯の約20%)
• 歯に引っ掛けるバネが目立つ
• 保険のきかない入れ歯だと費用が高額になる
ここで保険適用外の入れ歯について補足です。
保険適用の入れ歯は、使用できる材料や作り方が制限されており、医療用のプラスチックで作られる入れ歯が主流です。
一方、自由診療で作る入れ歯は、材料や作り方に制限がなく、保険適用の入れ歯より薄く違和感の少ない入れ歯や、審美性に優れた入れ歯などさまざまあります。
③入れ歯の構成要素
入れ歯の構成について説明いたします。
総入れ歯は床(しょう)と呼ばれるピンク色の土台(合成樹脂)の上に人工歯が並んでいます。
床(しょう)とは
歯の土台となる部分を床といいます。床は、主にレジンと呼ばれる合成樹脂(プラスチック)だけで作ったものと、レジン+金属(金合金・チタン・コバルトクロム・白金合金など)で作ったものがあります。床の部分は入れ歯の土台となり、直接長時間粘膜に触れるので、入れ歯を作る際にはとくに重要になる部分です。
人工歯とは
人工歯とは、人工的に作られた歯のことです。人工歯にはレジンで作られたものやセラミック(陶器)で作られたもの、金属で作られたものなどがあります。人工歯は主に、義歯やブリッジ、インプラントの上部構造などの補綴物の一部として使用されます。
部分床義歯は床・人工歯・クラスプ・レスト・連結子等から構成されており、いわゆる
「部分入れ歯」といわれるものです。
クラスプとは、部分床義歯(部分入れ歯)の構成成分の1つです。クラスプを支台歯に引っ掛けることで、義歯を維持・安定させます。また、クラスプには「レスト」という小突起が付いていることがあり、これを支台歯に形成したレストシートと適合させることで支台歯に咬合力を負担させたり、義歯の回転を防止することが出来ます。クラスプはその製造方法により、キャストクラスプとワイヤークラスプに大別されます。
ワイヤークラスプ:細い針金のようなもので既成のクラスプ線を屈曲して作ります。柔らかいので歯にやさしいですが、維持力が弱く入れ歯が動きやすいです。
キャストクラスプ:鋳造(作りたい形と同じ形の空洞部を持つ型に、溶けた金属を流し込み、それを冷やして固める加工法)して作ります。しっかり歯を把持してくれます。しかし、把持が強すぎて歯を痛めることがあります。
コンビネーションクラスプ:表側がワイヤーで、裏側が鋳造したアームでできていて両者の中間のような設計です。
ノンクラスプデンチャーという入れ歯もあります。ノンスクラプデンチャーの最大の特徴は審美性です。一般的な義歯は、義歯を固定するために金属製のバネを使用しますが、ノンスクラブデンチャーはバネがありません。
装着していても自然に見え、金属を使っていないので金属アレルギーを引き起こしません。こちらは保険適用外となっております。
連結子とは
大連結子と小連結子があります。
大連結子:部分床義歯の構成要素のひとつで,離れた位置の2床または床と維持装置を連結するもののことです。一般に金属製のバーまたはプレート(パラタルストラップ等)を指します。
小連結子:大連結子又は義歯床と維持装置を連結する部分のことです。垂直に設計する場合は歯肉縁から5mm以上,水平方向に設計する場合は3mm以上離して,歯肉縁を保護する必要があります。
④まとめ
以上のように入れ歯はさまざまなな構成要素からなり複雑に設計されています。
欠損部分を補うための手段の一つとしてとても有効なものとなります。
インプラントやブリッジに比べて異物感が強く慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、
保険適用で他の歯を削る事なく(少しだけ削ります)欠損部を補うことが可能なのでメリットも多いです。
歯を抜かなければならなくなったかたや
抜いてからどうするか悩んでいる方、
お気軽にご相談ください☆
【監修】院長 元島慧
院長経歴
2012年 朝日大学歯学部卒業
2016年 大阪市内にて勤務
2020年 本町医院 竹村歯科院長就任
参加セミナー
2016年 大阪SJCDエンドコース (根管治療)修了
2017年 明海・朝日臨床審美コース (審美治療)修了
2017年 i6 Implant Education 第一期 (インプラント)修了
2017年 大阪SJCDベーシックコース (総合治療)修了
2017年 山田國晶先生エンドベーシックコース (根管治療)修了
2017年 山田國晶先生主催CERIclub(総合治療)参加
2018年 大阪SJCDマイクロエンドコース (根管治療)修了
2018年 牛窪先生Bio Raceを極める!ベーシックコース(根管治療)修了
2018年 ADPR定位置埋入コース (インプラント)修了
2018年 ストローマンベーシックインプラントロジー1Dayコース (インプラント)修了
2018年 第6期GPOレギュラーコース (矯正治療)修了
2018年 大森塾7期 (総合治療)修了
2019年 大阪SJCDレギュラーコース (総合治療)修了
2019年 山田國晶先生エンドレベルアップコース (根管治療)修了
2021年 CREDセミナー (保存治療)修了
2022年 臨床歯科麻酔管理指導医取得
所属学会
日本臨床歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
日本顕微鏡歯科学会
臨床歯科麻酔管理指導医